黄金の風に搭乗するスタンドの中で、存在を忘れがちなのが、カメのスタンドです。
原作中には書かれてませんが、このスタンドの名前は「ミスター・プレジデント」といいます。そして、本体の名前は「ココ・ジャンボ」と言うんだそうです。そういう裏設定が多いのが、ジョジョの魅力でもありますね。
このミスター・プレジデントの能力は、快適な部屋を作り出すことです。数人の人が安全に過ごすことができる、この空間はブチャラティたちの旅で、とても重要な役割を果たしました。
果たしてこのスタンドには、どんな活用方法があるのでしょうか?
というわけで、今回はミスター・プレジデントのスタンド能力を考察しながら、その活用方法を考えてみます。
もくじ
ミスター・プレジデントの能力
ミスター・プレジデントはホテルの部屋のような、快適な空間を作りだすスタンドです。
その部屋は7人~8人は快適に過ごせる広々とした空間で、なぜか電気も通っていて、電化製品も使えます。
スタンドは、本体であるココ・ジャンボの背中に鍵をはめ込むことで、能力が発動するように訓練されているとのことです。そして、カギについている宝石が部屋の入口になっており、その宝石に触れると、体が縮小して部屋の中に入ることができます。
©集英社文庫「ジョジョの奇妙な冒険 Part5 黄金の風 33巻」P.22
また、カギを外すと、部屋の中の生命体は、全て部屋の外に出されてしまいます。ベイビィ・フェイスとの戦いの時には、カギを外したことで、トリッシュ、ブチャラティ、ベイビィ・フェイスが外に放出されてしまいました。
特徴
持続性以外は全部Eというスペックです。
スピードなんかはEよりももっと低い評価でもいいかもしれません。
スタンドの像がどのようなものかは不明ですが、本体の内部でしか発現できないスタンドなので、射程距離もEです。
そのため、近距離パワー型に分類されるスタンドです。
項目 | 評価 | 備考 |
---|---|---|
破壊力 | E | |
スピード | カメなのでE | E |
射程距離 | E | |
持続力 | A | |
精密動作 | E | 精密動作という概念自体が無い |
成長性 | E |
ちなみに部屋から出る時は、天井を抜ければ外に出られます。
天井の外に出した部分は通常のサイズになるため、カメが物の隙間にいる時などは、隙間に挟まって怪我する可能性があります。
©集英社文庫「ジョジョの奇妙な冒険 Part5 黄金の風 33巻」P.33
また、勢いよく外に出ると、近くにいる人を怪我させる可能性もあります。
特殊能力
特殊能力は、自分の中に8人が快適に過ごせる部屋を作り出すことです。
能力発動のカギになるのは、文字通りカギです。しかし、スタンド能力の解説では、カギをはめると能力を発動するように、訓練されたとあります。
このことから、人間が使った場合は、自発的に能力をコントロールできるものと考えられます。
そんな、ミスター・プレジデントの部屋には、次のような特徴があります。
- 電気が通っているため、電化製品が使える
- 部屋の中にいても外の空間の影響を受ける
- 人だけでなく、魂も部屋に引き付けることができる
- カギを外すと能力は消滅する
チャリオッツ・レクイエムが消滅した後に、戻る体が無かったポルナレフの魂は、ミスター・プレジデントの部屋に引き寄せられました。それ以降、ポルナレフは部屋の中で快適に過ごしたようです。
©集英社文庫「ジョジョの奇妙な冒険 Part5 黄金の風 39巻」P.322
それにしても、ポルナレフって、もの凄い激動の生涯を過ごしてますね…。主要キャラは死んで天に召される中で、最後は幽霊になって、ギャングとして活動することになるなんて…。
荒木先生の寵愛を感じるキャラクターです。
有効度
作り出される部屋は空調も効いていて、かなり快適な空間のようです。
しかし、それはあくまでもその空間で過ごす人にとっての話です。
よく考えると、本体の自分自身は、部屋に入れないため、直接的な恩恵が無いスタンドです。
自分が過ごせる部屋ならいいんですが、これでは全く普通の人と変わりない生活になってしまいます。
リスク
ちゃんと能力の発動をコントロールできる前提であれば、無差別に部屋に引き込む心配もありません。
そのため、特に大きなリスクは無いスタンドと言えます。
悪用度
部屋に物品を引き込むことができるため、万引きなどには使えるかもしれません。
ただし、結局は盗むところを目撃されると、どうしようもないため、あまり便利とは言えません。
やはり、悪事には向いていない能力でしょう。
世界への影響
部屋のキャパシティは有限のようなので、引き込める物品には限界があります。
そのため、どんなに能力を使っても、世界に影響を与えるまでには、程遠いでしょう…。
使い道と活かし方
快適な空間を作り出す、ミスター・プレジデントですが、やはりこんな使い道しかなさそうです…。
電化製品も使える、快適な居住空間を作り出せる能力を使った、民泊業を営むのが良いでしょう。
能力の特性上、人目を避けて隠密行動するのにも向いているため、特別な事情がある人に喜ばれそうです。
ただし、バス・トイレなど水回りの設備が備わっていません。そのため、風呂やトイレは自分の家のものを貸してあげる必要があるのが欠点です。
総合評価★★★☆☆
ミスター・プレジデントの部屋は、水回りの設備が無いため、そこに永住することは難しいです。でも、人から隠れて静かに過ごすのには向いています。
しかし、決定的な問題は、自分がその部屋で過ごすことができないことです。
そのため、総合評価は★★★☆☆にしました。
まぁ、部屋を人に貸せば、副収入になるので、損は無いかもしれませんね…。
§ミスター・プレジデントが登場する巻(文庫本)§