ジョジョの奇妙な冒険に登場する、弓矢は人間にスタンド能力を発現させるキーアイテムです。
第四部の”ダイヤモンドは砕けない”に登場してから、第六部の”ストーンオーシャン”にかけて、物語の中心的な役割を果たしました。
しかし、物語の中で、徐々にその謎が明かされていくため、弓矢の設定や仕様が分からなくなってる人も多いんじゃないかと思います。
弓矢のことは、ジョジョを楽しむためには、必須の基本知識だと思います。
そこで、今回はジョジョの奇妙な冒険に登場する、弓矢の正体や情報をまとめてお伝えします!
もくじ
弓矢の特性
©集英社文庫「ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない 18巻」P.218
まずは、弓矢の持つ力や効果からおさらいしておきましょう。
一言で人間にスタンド能力を発現させると言っても、物語が進むにつれて、どんどん新しい効果が明らかになっていきます。
整理すると次のような、仕様であることが分かります。
- 矢傷を受けた者にスタンド能力を発現させる
- 矢の傷を負った者は謎の感染症にかかる
- 感染症への免疫の有無とスタンド発現は無関係
- スタンド使いが再度射抜かれると新たな能力が発現する
- スタンドの素質がある者に反応する
- スタンドが矢傷を負うとレクイエム能力が発現する
ポイント毎に見ていきましょう!
矢傷を受けた者にスタンド能力を発現させる
矢で射抜かれた者は、スタンド能力が発現します。
これは弓矢の基本中の基本の能力ですね。
“黄金の風”の終盤のポルナレフの解説によると、スタンド発現の条件は、弓矢の材料の鉱物で、傷を負うことのようです。その理由は、ケープヨークにあるクレーターで鉱物資源調査をしていた作業員が、”ころぶかなにかして”手足に軽傷を負った跡があったと語っているからです。
©集英社文庫「ジョジョの奇妙な冒険 Part5 黄金の風 37巻」P.94
物語中では、必ず矢じりによって負った傷からスタンドが発現しています。しかし、矢にしているのは、矢じりが鋭く、傷を負わせやすいからであって、厳密には矢柄や弓で傷付けても、効果があるのかもしれません。
また、スタンド発現のためには、傷付くのは必ずしも肉体じゃなくても良いようです。黄金の風の序盤では、清掃員の老人が、ブラック・サバスによって、魂を引き出され、その魂が矢に射抜かれていました。
老人には素養が無かったため、そのまま死亡してしまいました。しかし、このことから射抜く対象は、魂や幽霊でも効果があるのかもしれません。
矢の傷を負った者は謎の感染症にかかる
矢で傷付いた者は、謎の感染症にかかるようです。
ポルナレフの解説によると、ケープヨークの作業員2人は、トマトソースのようになって48時間で死亡したと語っています。この感染症は、かなり致死率が高いようです。
しかし、実際の物語中では、この感染症にかかったと思われるようなキャラクターはいません。
矢に射抜かれて、スタンドが発現しなかったキャラクターは、矢で射抜かれた外傷が、致命傷になったと考えられるキャラクターです。
感染症への免疫の有無とスタンド発現は無関係
ケープヨークの作業員は、意識不明の重体の中で、指先からスタンガンのような火花を発して、治療中の医師の指を焼き切ってしまいました。
作業員たちには、矢の感染症に対する免疫は無かったようですが、スタンド能力が発現しています。
虹村形兆は“才能の無い者は、矢で射抜かれると死ぬ”と語っています。しかし、致命傷を負った広瀬康一は、クレイジー・ダイヤモンドに治癒してもらった後に、エコーズが発現しています。
©集英社文庫「ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない 18巻」P.189
これらのことから、矢で射抜かれた者は、とりあえずスタンド能力は発動するようです。しかし、感染症から生き残れなければ、発現したスタンド能力と一緒に死んでしまうと考えられます。
つまり、広瀬康一の場合は、後に感染症が発症してないことから、やはり、スタンド使いの素養があった(免疫力があった)人間なのでしょう。
虹村形兆は後述する、本来の使い方を知らずに、間違った使い方をしていたと考えられます。彼はむやみに危険な使い方をして、多くの犠牲者を出していたことになります。
スタンド使いが再度射抜かれると新たな能力が発現する
スタンドが発現した者でも、再び矢に射抜かれることで、新たな能力が発現する可能性があります。物語中で唯一、吉良吉影だけが、この効果によって、バイツァ・ダストの能力を発現しました。
©集英社文庫「ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない 28巻」P.138
後述するレクイエム能力とは違い、この方法で発現した能力は、恒久的に持続するもののようです。
ただし、誰でもこの方法で新たな能力が発現するわけではなく、矢の意志が働いた者だけが対象のようです。
スタンドの素質がある者に反応する
矢には、スタンド使いの素質がある者に導く、意志のようなものがあります。
ただし、宇宙人のヌ・ミキタカゾ・ンシ(支倉未起隆)は、矢の意志によって射抜かれましたが、軽傷を負っただけで、スタンド能力が発現しませんでした。
このことから、見方を変えると、“矢の感染症に免疫がある者を探知する”と考えた方が、自然かもしれません。
また吉良吉廣は、エンヤ婆が「この矢が…ほしがる者を射抜け」と教えてくれたと語っています。そして、実際に矢の意志に従って、素養のある者だけを射抜いています。エンヤ婆と吉良吉廣だけが、この特性を理解していたようです。
©集英社文庫「ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない 25巻」P.66
そのため、吉廣は無駄な犠牲者を出さずに、確実にスタンド使いを増やしています。
一方で、虹村形兆やポルポは、矢で無差別に人を射抜いて、多数の死者を出しています。このような無差別な使い方は、誤りのようです。
スタンドが矢傷を負うとレクイエム能力が発現する
スタンド使い本体ではなく、スタンド自体が矢によって傷付くことで、レクイエム能力が発現します。
ただし、レクイエム能力を使いこなすためには、強い精神力や素養が必要なようです。
物語中では、ポルナレフは“戦闘者として再起不能の自分にはレクイエム能力をコントロールすることは不可能”と語っています。
また、レクイエム能力は、圧倒的な力を持っているものの、発現するのは一時的なようです。
シルバー・チャリオッツ・レクイエムも、ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムも、スタンドから矢が離れた途端に、消失しました。
また、こちらの記事にも書きましたが、黄金の風の序盤では、ブラック・サバスがぶち込もうとしている矢を、ゴールド・エクスペリエンスが掴んで傷付いている場面があります。
キラークイーンのバイツァ・ダストの能力は、矢によって発動した能力です。 でも、レクイエム能力も矢が刺さる事で発動する能力です。 じゃあ、バイツァ・ダストもレクイエム能力なんでしょうか? というわけで、バイツァ・ダストがレクイエム能力なのかどうか考えてみました。
この時には、レクイエム能力は発現していません。
この事から、レクイエム発現の厳密な条件は『スタンドが矢傷を負う+スタンドが矢を所持していること』のようです。
以上が、弓矢の持つ特性です。
でも、物語中では、弓矢に射抜かれていなくても、スタンド能力を持っているキャラクターがたくさんいます。
そこで、弓矢以外のスタンド発現条件も考えてみます。
弓矢以外のスタンド発現条件
物語中には、弓矢以外でスタンド能力が発現しているキャラクターがたくさんいます。
そのきっかけは、次の3つです。
- 生まれつき
- 血縁者のスタンド発現
- 近くに強力なスタンド使いがいる
それぞれの条件を、少し掘り下げて考えてみます
生まれつき
ポルナレフは推定2歳の頃には、既にシルバー・チャリオッツが発現していました。セト神のアレッシーも“生まれつきスタンド使いの人間はよくいる”と語っています。
ただし、必ずしも生まれつきではなく、人生のある日に突然、発現する者もいると考えられます。
タワーオブグレーは、エンヤ婆が矢を使ってスタンド使いを増やす以前から、スタンドを使って犯罪を行っていたことが。アブドゥルの説明から推測できます。
©集英社文庫「ジョジョの奇妙な冒険 Part3 スターダストクルセイダース 8巻」P.195
アブドゥルも、ジョセフがハーミットパープルを使えるようになる前に知り合っていることから、マジシャンズレッドはだいぶ前から使えていたようです。
ちなみにアヌビス神は、はるか昔の刀鍛冶のスタンドがそのまま刀身に宿り、博物館に展示されていました。弓矢はエジプトで発見されていることから、この刀鍛冶は生きていた頃に弓矢で射抜かれてスタンドが発現したのかもしれませんね。
血縁者の発現
弓矢によって、スタンド能力が発現すると、血縁者も高確率で、スタンドが発現します。
DIOがザ・ワールドを発現したことで、ジョセフや承太郎、ホリィ、仗助がスタンドを発現しました。
また、エンリコ・プッチが矢に射抜かれた時には、弟のウェス・ブルーマリン(ウェザー・リポート)にスタンドが発現しました。
ちなみにDIOがスタンドを発現した時には、ジョルノは既に誕生していました。しかし、このタイミングではスタンドが発現したかどうかは微妙です。
黄金の風のジョルノの生い立ちの紹介エピソードでは、幼少期に既にスタンド能力が存在したことが示唆されています。しかし、ジョルノ自身はスタンドが使えるようになったのは、この数ヶ月のことだと語っています。ジョルノがスタンド能力に目覚めたタイミングは曖昧です。
また、血縁者がスタンド発現するタイミングは、矢に射抜かれたのと同時のようです。例えば、徐倫は承太郎が、スタープラチナを発現した時には、誕生していなかったため、生まれた時にはスタンドを持っていませんでした。
ただし、血縁者にスタンド使いがいる者は、生まれつきスタンドが発現しやすいのかもしれません。承太郎は徐倫が感染症で死ぬリスクを恐れずに、徐倫に矢じり入りのペンダントを贈っています。
また、ストーンオーシャンで登場する、DIOの息子たちも、みんなスタンド使いでした。
このことから、スタンド使いの子孫は、生まれつきスタンドが発現しやすい(遺伝的に矢の感染症に免疫がある)のかもしれません。
ひょっとすると、ポルナレフやアブドゥルなどは、先祖が弓矢によってスタンド使いになっていたのかもしれませんね。
近くに強力なスタンド使いがいる
承太郎は、”黄金の風”の序盤で、最近ジョルノが黒髪から金髪に変わったことから、その時にスタンド使いになったと断言しています。そして、突然スタンド使いになった理由の一例として、“近くに強力なスタンド使いがいること”を挙げています。
©集英社文庫「ジョジョの奇妙な冒険 Part5 黄金の風 30巻」P.72
とは言え、これだけの理由でスタンドが発現してしまうのであれば、世の中の人みんながスタンド使いになってしまいます。
近親者や先祖にスタンド使いがいるなど、元からスタンド使いの適正があることも影響すると考えるのが自然でしょう。
以上が、弓矢とスタンド能力発現の関係性です。整理してみると、個人的にも全然分かってないことが、たくさんありました(^^;
というわけで、次は弓矢のルーツや正体、所有者の変遷を整理してみましょう。
弓矢のルーツ
弓矢のルーツに関しては、”黄金の風”の終盤で、ポルナレフがブチャラティたちに説明するシーンや、そこで挿入される回想シーンで、詳しく解説されています。
その内容を整理するとこうです。
- 弓矢の原材料は数万年前にグリーンランドのケープヨークに落下した隕石
- ケープヨークで鉱物調査をしていた作業員のうち2人が、謎の感染症に罹患して死亡
- 死因は隕石に付着した謎のウイルスと断定された
- 皮膚が傷付き、ウイルスに感染するとスタンドが発現する模様
- 歴史上の正体不明の誰かが、この隕石を材料にして作ったのが弓矢
- 弓矢を偶然発掘したのが19歳の頃のディアボロ
この弓矢のウイルスは、人と人の間では感染しないようですね。
そして、長きに渡って、世に出なかった弓矢は、ディアボロによって発見され、様々な人の手に渡り、多くのスタンド使いを誕生させました。
最期は、宇宙を一巡させてしまうスタンド能力者まで、誕生させてしまいました。謎の隕石から作られた、弓矢は宇宙にまで、どえらい影響を与えてしまったわけです。
というわけで、最後に弓矢の所有者の変遷を整理していきます。
弓矢の所有者の変遷と使われ方
なにしろ、3つのシリーズに渡って、弓矢に関する様々なエピソードが語られています。
そのため、誰の手に渡って、どのように使われてきたのかなんて、すぐに分からなくなると思います。もちろん、私もそうだったので、所有者の変遷を図にしてみました。(一部、物語で語られてない推測も入っています)
最初に弓矢を発掘したのは、黄金の風のラスボスである、ディアボロです。19歳の頃に、エジプトの遺跡発掘のバイト中に砂に埋もれていた6本の矢を発見しました。
©集英社文庫「ジョジョの奇妙な冒険 Part5 黄金の風 38巻」P.140
そして、これが様々な人の手に渡っていきます。
物語で登場した順番に整理するとこうなります。便宜上、物語に登場した時の所有者の名前で区別しています。
- 虹村形兆の矢
- 吉良吉廣の矢
- ポルポの矢
- ポルナレフの矢
- DIOの矢
- エンヤ婆の矢
物語では、矢は6本発掘されたとあります。6本に分けてはいるものの、場合によっては、同一のものもあるかもしれませんが、なるべく自然な考え方をした結果、こんな分類になりました。
それぞれの変遷と使われ方を見ていきましょう。
虹村形兆の矢
“ダイヤモンドは砕けない”の序盤で、虹村形兆が所持する形で登場した矢です。ジョジョの奇妙な冒険に、初めて登場した矢で、恐らく”ストーンオーシャン”で徐倫が所持するまで、最も多くの人の手を渡り歩いた矢です。
虹村形兆は“オヤジが化け物になってから、DIOや承太郎のことを調べている時に偶然見つけた”と説明しています。場所や時期は不明ですが、エンヤ婆という老婆のことを知って手に入れたと語っています。
©集英社文庫「ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない 19巻」P.51
弓と矢が一組になっていて、最初は虹村形兆が所持していました。所有者の変遷は、以下の通りです。
- ディアボロ
- エンヤ婆
- 虹村形兆
- 音石明
- SPW財団
- 空条承太郎
- 空条徐倫
- エルメェス・コステロ
- グェス
- 空条徐倫
エジプトの発掘調査のバイト中に偶然発見
ディアボロから購入。DIOの味方を集めるために使用か?
父親が化け物化した理由を調べている時に、偶然発見。父親を殺せるスタンド使いを見つけるために、無差別に人を射抜いた。
発現させたスタンドは、アクアネックレス、バッドカンパニー、ザ・ハンド、エコーズ、レッド・ホット・チリ・ペッパー、ザ・ロック、サーフィス、ラブ・デラックス、ヘブンズ・ドアー、ハーヴェスト。
虹村形兆を殺害し、矢を強奪。ネズミ2匹を射抜いた。発現させたスタンドは、ラット。
音石明の家から押収し保管。研究のために使用か?
入手元はSPW財団。承太郎が娘の徐倫を守るために、SPW財団から借り受けた。完全な矢じりではなく、破片の状態なので、承太郎が所持していたのは欠片だけ。それ以外はSPW財団が保管している模様。
徐倫が困難に直面した時に備えて、発信機付きのペンダントに仕込む形でプレゼントした。
冤罪で逮捕後に、弁護士から、”父親からの贈り物のペンダント”として入手。ペンダントを開ける時に、意図せず指を傷付ける形で、スタンドを発現した。その後、徐倫によって、捨てられてしまう。発現させたスタンドは、ストーン・フリー。
徐倫が捨てたペンダントを拾う形で入手。そして、自分もペンダントの矢で傷を負い、スタンドが発現した。発現させたスタンドは、キッス。
金が欲しいエルメェスから、ペンダントを買い取る形で入手。そして、やはり、ペンダントの矢で傷を負い、スタンドが発現した。発現させたスタンドは、グーグー・ドールズ
ペンダントの返却を拒み、敵対してきたグェスをボコボコにして奪還。
徐倫がグェスから奪還した後は、物語に登場しませんが、恐らく徐倫が所持し続けたものと思われます。
こうして見ると、しげちーやネズミ、徐倫が、同じ矢でスタンドを発現しているんですね。ちょっと、面白いです…。
吉良吉廣の矢
吉良吉廣がエンヤ婆から、譲渡された矢です。弓と矢が一組になっています。どんな条件で譲渡されたかは不明です。
©集英社文庫「ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない 25巻」P.21
エンヤ婆から、矢の使い方のコツを教わっているので、何か特別な関係があったのかもしれません。
息子を偏愛する吉廣により、吉良吉影の味方を増やすために、使用されました。
この矢は常に吉廣が、所持し続けていました。
仗助と吉影の最終バトル時に吉廣は、仗助によって誘導された空気弾の爆発に巻き込まれて、吹き飛んでしまいました。
恐らくこの時に一緒に、爆散してしまったものと思われます。
ポルポの矢
パッショーネに加入を希望する者の試験のために、試験担当の幹部ポルポが所持していた矢です。ポルポのスタンド、ブラック・サバスに内蔵されていました。
©集英社文庫「ジョジョの奇妙な冒険 Part5 黄金の風 30巻」P.240
物語中では明言されていませんが、ディアボロが売らずに所持していた1本を、ポルポに貸与していたものと思われます。
この矢のお陰で、パッショーネの構成員の多くは、スタンド能力を持っていました。
- ディアボロ
- ポルポ
エジプトの発掘調査のバイト中に偶然発見。6本中の1本はエンヤ婆に売らずに、自分が所持。
ディアボロから、貸与される形で所持。パッショーネ加入希望者への試験のために、ブラック・サバスに内蔵される形で、使用された。
発現させたスタンドは、物語中で明言されているエアロ・スミス以外不明だが、恐らくブチャラティチームを始めとして、パッショーネの構成員のスタンド使いの多くは、この矢によってスタンドが発現したものと思われる。
矢は、ブラック・サバスに内蔵されていました。そのため、ポルポの死によって、スタンドが消滅した際に、一緒に消失しました。
ブチャラティチームを含めて、”黄金の風”の登場する、パッショーネの構成員たちの多くは、ボスに反逆しています。
しかし、吉良吉廣によると、矢が導く者はスタンド使いの素養があるだけでなく、自分の味方になってくれます。実際に、吉廣がスタンド使いにした者は、役に立ったかどうかは別にして、みんな吉良親子の有利になるように働きました。
また、DIOの手下たちも、裏切ったり反逆したりする者はいませんでした。
ディアボロやポルポも、正しい使い方をしていれば、忠誠心の高いスタンド使いだけを集められたかもしれませんね…。
ポルナレフの矢
ポルナレフがエジプトで弓矢の調査中に、偶然発見した矢です。
©集英社文庫「ジョジョの奇妙な冒険 Part5 黄金の風 38巻」P.139
エンヤ婆が所持していた矢であることは確かでしょうが、後述のエンヤ婆の矢と同一の可能性があります。
ポルナレフ自身は矢のことを”敵を増やすだけの厄介なもの”としか考えていなかったため、誰かに使うことはしませんでした。
しかし、偶然、シルバー・チャリオッツ・レクイエムが発現したことから、ディアボロ打倒のために使用することを決意しました。
- ディアボロ
- エンヤ婆
- ジャン=ピエール・ポルナレフ
- ジョルノ・ジョバーナ
エジプトの発掘調査のバイト中に偶然発見。
ディアボロから、購入。その後はエンヤ婆かDIOが、エジプトで所持していたものと思われる
エジプトで弓矢のことを調査中に偶然発見。弓矢の正体を調べる目的で入手したため、人に対しては未使用。しかし、偶然の事故から、シルバー・チャリオッツ・レクイエムを発現。ディアボロ打倒を目指す、ブチャラティチームへの譲渡を決意。
発現させたスタンドは、シルバー・チャリオッツ・レクイエム。
シルバー・チャリオッツ・レクイエムが消滅後に、ジョルノが拾得。ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムの発現に使用された。
ディアボロを倒した後は、ジョルノ自身の”去ってしまった者から受け継いだ物を先に進める”という決心に従い、ジョルノがミスター・プレジデントの中にしまって、そのまま所持し続けました。
DIOの矢
ストーンオーシャンの終盤の、エンリコ・プッチの回想シーンで登場した矢です。若き日のプッチとDIOが邂逅した際に、DIOからプッチに贈られました。
©集英社文庫「ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン 48巻」P.240
その後、妹の死に直面した際に、突如矢がプッチを貫き、ホワイトスネイクを発現させました。
- ディアボロ
- エンヤ婆
- DIO
- エンリコ・プッチ
エジプトの発掘調査のバイト中に偶然発見。
ディアボロから購入。吉良吉廣に譲渡したもの以外の何本かは、DIOに譲渡した可能性がある。
エンヤ婆から譲渡される形で入手。手下を増やすために、1本だけでなく、複数本所持していたと思われる。そのため、虹村形兆やポルナレフの矢は、DIOが所持していたものの可能性もある。
DIOからの贈り物として入手。自分自身のスタンド、ホワイト・スネイクの発現に使われた。その後は、スタンド能力のディスク収集のために、使用され続けたと思われる。
この矢が登場するのは、プッチ神父の回想シーンの中だけですが、恐らくプッチ神父が所持し続けたと思われます。ただし、携帯している様子はないので、普段はどこかに保管しているのかもしれません。
そのため、最終的には、メイド・イン・ヘブンによって、宇宙が一巡してしまったことに伴い、宇宙ごと消滅してしまったものと思われます(^^;
エンヤ婆の矢
物語には全く登場しない謎の1本です。
©集英社文庫「ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない 18巻」P.215
エンヤ婆がディアボロから購入して以降の所有者は、全く不明です。
スターダストクルセイダースの中で、エンヤ婆はジョースター一行打倒のために差し向けるスタンド使いを、自分で選ぶ権限があったようです。恐らくこのようなスタンド使いは、DIOのために自分が矢を用いて増やした、子飼いの手下と推測されます。
このことから、エンヤ婆がDIOの手下を増やすために、矢を自分で所持して使用した可能性が考えられます。
- ディアボロ
- エンヤ婆
エジプトの発掘調査のバイト中に偶然発見。
ディアボロから購入。DIOのために、自分の子飼いの手下を増やす目的で、使用したと思われる。
物語には、登場しないため、完全な推測です。そのため、所有者やその後の行方なども不明です(^^;
まとめ
今回はずっと昔からやりたかった、弓矢に関する情報の整理をやってみました。まだ足りない部分もあるかもしれませんし、推測部分には矛盾もあるかもしれません。
その場合は、コメントをいただけるとありがたいです♪
それにしても、こうして整理してみると、ちゃんとつじつまが合ってるのに驚きました。
ただ、ディアボロの回想シーンでは、“1990年代になってから、ポルナレフと承太郎が矢のことを調査し始めた”と語ってます。でも、承太郎が弓矢の存在を知ったのは、杜王町で虹村形兆と億泰の兄弟に遭遇した、1999年のはずなんですけどね(^^;
©集英社文庫「ジョジョの奇妙な冒険 Part5 黄金の風 38巻」P.141
まぁ、1990年代であるのは確かだし、ギリギリセーフということで…。